君がくれた涙はきっと光となる
名前のない関係
流川くん事件(どちらかと言うと永野さん?)から一週間が経った。


後日、しっかりと洗濯をして永野さんの好みがわからなかったからコンビニで売っていた人気商品のチョコレートを買って、一緒に渡した。


永野さんはその時も笑顔で「ありがとー」と優しく接してくれた。



「今日は一週間後のオリエンテーションの行動班決めるぞー。男女混ぜてもいいから、基本的に組みたい人と四人一組なー」



桐生先生の言葉を合図に、わいわいとクラスメイトたちが動き出した。


こういうイベントが私は何よりも苦手で嫌いだ。



余ったところに入れてもらえればいいけど、きっとその班の人たちに迷惑をかけてしまうし…だからといって一人もダメだろうし…。


そんなことを考えながら自席でじっと固まっていると、ふと桐生先生と目が合ってしまった。



「おーい誰か、鳴海も入れてやれ」



クラスメイトたちの視線が一斉にこちらに集まり、ぎょっとする。
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