【コミカライズ原作】元カレに裏切られてすぐにエリート上司と出会うなんてあり得ないと思ったら計画通りでした
 あまりにも動揺しすぎて、私はもう何も考えたくなかった。

「ごめん、ちょっと疲れちゃった。パフェはまた今度でもいい?」
「紗那、あんたやっぱり無理して……」
「ううん、大丈夫。ごめんね、美玲」
「タクシー呼ぶ?」
「平気。すぐ電車に乗るから」

 私は心配してくれる美玲を残して、その場を去った。
 千秋さんと乃愛のいる空間から一刻も早く逃げたかったから。

 混雑した電車内で立ったまま、私は外の景色を眺めてふと思った。

 そういえば私は彼と何回寝たっけ?
 あれは眠れない私への添い寝のつもりだったのかもしれない。

 ああ……私、バカだなあ。
 少しでも、自分が彼の特別になれた気になっていた。
 自惚れてしまった。

 やっぱり、付き合う前でよかった。
 大丈夫。これからは、ひとりでやっていける。
 千秋さんは悪くない。私をいっぱい元気づけてくれた。
 だから、これ以上を望んではだめ。

 それなのに、私は頭の中でどうにか彼を責める理由を探ろうとしている。

 よりによって、どうして乃愛なの!?

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