酔いしれて想望








「・・・そこ、どいてくんない?」



冷ややかな声のようなそれでもどこか緊張したような声だった気もするな。



僕、森本蒼(もりもとあおい)がいたのは静かな図書室だった。



普段は利用することはないが、担任に頼まれてここにいたのだ。



黒髪ボブのツンとした狐のような子。



二重幅はしっかりめ、丸い目は僕を警戒するように細められていた。



シンプルに可愛いと思った。


< 2 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop