カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜

隠れていた本性

八月になった。

私からはカナデくんに連絡しないようにしていた。

そもそも棲んでる世界が違う人だし、
一般の学生には考えられないこともいっぱいあるんだと思う。

夏休み中もお父さん…理事長をかげで支えているんだろうと思った。

それでもメッセージくらいは送れると思う!
通話とまでは言わない。

俺の彼女な、なんて言っておいて、
学生にとっての一大イベント、夏休みに彼女を放置だなんて…!

釣った魚に餌はやらないってやつ?

もしかしたら本当に、全人類の女性が自分に好意を持っていて当然だと思っているのかもしれない。

私がそうじゃなかったから、落とせるかどうか、みたいな賭けを鈴城さんとしてたのかもしれない!

………なんて飛躍しすぎなのは分かってる。

でも疑心暗鬼が止まらない。

会いたい。

触れて、カナデくんの中の私の存在を実感したい。
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