カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
悠太の手を払いのけてしまったまま、ブラウスをたぐり寄せて俯いてしまった。

どうしよう。
やってしまった。

悠太の顔が見れない。

おんなじ気持ちかもって思って嬉しかったのに。

でも悠太は答えてくれなかった。
それが嫌だったから?
そんなこといちいち気にしないで悠太の好きにさせてあげればいいの?

「神経質だな」ってまた本郷先輩に笑われちゃうかな…。

そうだ。
悠太を拒絶しちゃったのはあの熱を、あの疼きを思い出してしまうことが怖かったんだ…。

「悠太…ごめんなさい」

「俺のほうこそごめん。歯止め効かなくなっちゃった。ダッセェな、俺…」

「そんなことない!ごめんね、子どもっぽくて。引いちゃった?」

「そんなわけないだろ。でも俺、砂雪のこと大事にするから」

「大事に?」

「うん。他の女子とは砂雪は違うって思う。だからもう傷つけないからさ」

「うん」

「ほんとにごめん」

「ううん!その…嬉しかった…。悠太が私にそういう感情を持ってくれたこと」

「ハズいな…。でもよかった」
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