総長様は姫の姿を誰にも見せたくないようです。

理事長室で

「失礼します。未南です。」
「おお。入ってくれ。君が姫宮さんだな。私は理事長の北条だ。よろしく頼むよ。」
「姫宮優姫です。よろしくお願いします。」
「早速なんだが、女子寮に空いている部屋がなくてね。うちの息子が住んでいる学園内にある家に空き部屋があってそこで暮らしてほしいんだ。」
え?男の人と生活!?それって浮気にならないのかな~?雪くんに誤解されないかな~?
そう思っていたら
「...それ、男女で二人きりで生活ということでしょう。姫宮さんに許可を取らずに決めるのはどうかと思いますよ。一颯はなんと?」
「別にいいと言っていたよ。どうかな、姫宮さん。」
相手方がいいって言うなら別にいいかな...
「あ、別に私はいいですよ。」
「理事長。私は反対です!優姫ちゃんが男女ふたりきりで、しかも生徒会長とですよ!本校を支援してる姫宮学園が支援をしないと言ってくると思いますよ。」
どうしてママの学園が?
「え、姫宮さんは姫宮学園と関わりがあるのですか?」
「優姫ちゃんのお母様が姫宮学園の理事長なの。」
ママの仕事が関係のある話なのかな?
「というか理事長。私たち姉妹の家にいればいいじゃないですか!」
「うぅん、困ったね~。もうすでに学園に慣れるまでの間と思って2週間分の掃除代行者を頼んであるんだよ。」
「...では、その2週間が終わるまでは一颯の家で生活。その後はあなた達の家で生活はどうでしょう。」
「その案採用!アンタ、たまにはいいこと言うじゃない!」
「ホントね~。」
なんだか私の知らない間に話がまとまっている...
「姫宮さんの荷物はもうその家の姫宮さんの部屋に送ってあるからよろしくね。」
「コソッ優姫ちゃん優姫ちゃん。何で黒髪なの?」
「コソッお父さんに変装しないと入れてあげないって言われたの」
「コソッなるほどね~」
「何をコソコソ話してるんですか?」
「何でも無いです〜」
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