嫌われ毒婦の白い結婚 のはずが、最強幻獣騎士様の溺愛が始まりました⁉

 テオドールは片手で口元を押さえる。もしかしたら、少し照れているのかもしれないと思った。
 こんなテオドールの表情を見るのも初めてで、もっともっと彼のことを知りたくなる。

「痛むかもしれない」
「大丈夫ですから、来てください」

テオドールの表情が辛そうに見えたのも一瞬のことで、次の瞬間一気に剛直に貫かれた。

「きみは俺を煽るのの天才だな」

 まだ行為に慣れない体では、快楽だけを拾うのは難しい。それでも、リーゼロッテの心と体は喜びで震える。

「リーゼロッテ。愛してる」

 耳元で繰り返し囁かれる言葉は、甘く脳天を痺れさせた。


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