俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
九章
あの時から、本格的に元宮君を避けるようになった。
罪悪感もあるけど、流石にあんな事があってからじゃ気まずいし合わす顔もない。


元宮君のあの悲しそうな顔が脳裏にこびりついて離れない。

寝る前にその顔を思い出して、自分が情けなくなって泣いてしまう事もあった。


元宮君は悪くない、私が自分に受けた理不尽な仕打ちを、周りに八つ当たりして発散してるだけだ。

それを素直に相談する事も出来なければ、気にしないで生きていける強かさもない。


中途半端なゴミ。それが私なんだ。





「……はぁ……」



そんなことを考えていても嫌がらせが終わることはない。

相変わらず下駄箱の中はゴミまみれで、今日なんかは生ゴミみたいなのが入ってて本当に最悪だった。

でも、私みたいなゴミカスにはお似合いかもしれない。

またいつものようにゴミを捨てて、生ゴミ臭い上履きを履いて教室に向かう。


にしてもなんで毎回下駄箱にしか嫌がらせされないんだろう。

クラスにいる時は私の方を見ながらヒソヒソ話されるだけで、これと言った嫌がらせは特にないし。
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