俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい

柚月side


"今日の15時 響子の家にて待つ"



日曜日の朝10時。

寝起きの頭で望月君から来ていたメールを見て思わず「果たし状?」と突っ込んでしまった。


ついこの間、望月君が私達の関係修復の手助けをしてくれるという話をしたばかりなのに、もうここまで来ちゃうんだ、と謎の関心をしてしまう。

流石もっちーである。




「にしても、ちょっと急すぎるよ……」



まだ約束の時間までは5時間近くあるが、そんなのを悠長に待てるほど私の心にもゆとりが無い。

いそいそと出かける準備を始め、入念に服の埃を取る。

あ、行く前に手土産も買わないとと思い、響子ちゃんの家に着く前に駅に寄ることにした。



「響子ちゃんはモンブランが好きだからなぁ」



前にお出かけした時は幸せそうにモンブランを頬張っていた。

目をうっとりとさせて無邪気な顔で食べる響子ちゃんに、同性ながらドキドキとしたことを覚えている。


またあの顔が見たいなぁという一心で、前向きな気持ちで駅に向かう事にした。
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