1分で怖い話 part1
洋介の声は弾んでいるけれど、その表情はまだ育美のことを心配している。

「うん。随分楽になったし、なにかあったらフロントに電話すれば大丈夫だから」

そう言うと洋介はようやく納得したように外出のための準備を始めた。

さすがに1人で泳ぐわけではないようで、趣味のカメラを首からさげている。

「それじゃ、少し砂浜を歩いてくる。すぐに戻るから」

洋介はそう言い、部屋を出ていったのだった。
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