私が一番あなたの傍に…
「そんなことないよ。嬉しい。愁に嫉妬してもらえて」

「そんなこと言うと、調子に乗るぞ?幸奈のことになると、俺、何にだって嫉妬するんだからな」

顔を真っ赤にし、愁は照れている。
嫉妬とは時に醜く、相手への想いが強くなる。
私は愁が嫉妬する度に、想いが強く伝わり、愛を感じることができる。
どんなことだって構わない。愁の想いに触れた時に、私はよりこの人を愛しいと感じる。

「分かってますよ。私も同じ気持ちだもん」

何度、愁の彼女に嫉妬したことか。
まさか協力関係だったなんて、真実を知った瞬間、転げ落ちそうになったが…。

「いや、俺の方が負けないな。俺なんて監視したりもしてたし」

威張るところではない。好きな女の子をストーキングしていたことを暴露する男なんて、どこにいるのやら…。

「えっと…、ごめん。そこまでではなかった。潔く私の負けを認めます」

いつか大学構内で、愁に会えることができたら…なんて、何度もそう思っては周りを見渡したりもしたが、一度も見かけることはできなかった。
だからといって、ストーキングに走ることは頭になかった。
寧ろこんなカッコいい男が何故、好きな女の子をストーキングするといった発想に至るのか、不思議で堪らなかった。

「でも、監視していたことは、自慢にはならないと思うんですが…」

私としてはカッコつけてる愁よりも、今みたいに素を見せてくれている愁の方が嬉しいが、彼氏が元ストーカーとは複雑な気持ちだ。
そして、ストーカーと知っても、変わらずに付き合い続けている私も、異常なのかもしれないが…。

「そ、それは…、お前が変な男に引っかからないか心配で。変なところで抜けてるし」
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