【シナリオ】離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
第4話【お見合い】


⚪︎料亭の個室・金盞花【昼】


薫子「……でね、健太郎さんはすごい方なのよ」

健太郎「はははっそんなことはないよ。だが、いずれは日本一の会社にしようと思っているよ」


《目の前の男は、藤浪(ふじなみ)健太郎(けんたろう)。家は代々続く地主様で由緒ある家柄の人。彼は今の当主で、自動車メーカーの社長をしている》


健太郎「だから安心しなさい。俺の妻になったからには、借金は返すし援助は惜しまない。絶対に不自由はさせない」


健太郎は、下品に笑い食べ方も家柄のある人とは思えないほどに汚い。
光寿は嫌悪感を感じて食欲をなくし、美味しそうな食事が食べられずにいる。


健太郎「その服、やっぱり似合ってる。俺が選んだ甲斐があるなぁ」

光寿(この人が選んだ服なの? 今すぐ脱ぎたい。鳥肌立つんだけど……センスなんて皆無だと思う)


薫子「じゃあ、健太郎さん。私はこれで退室させてもらいますね」

健太郎「あぁ、そうだな」


薫子は退室。
健太郎と二人きりになる光寿。


健太郎「光寿ちゃん、進んでないじゃないか……俺が食べさせてあげよう」

光寿「いえ、そうじゃありません……!」


健太郎は席を立ち、近づくと気持ち悪い目付きで光寿を見て肩を触る。
光寿が来ている服は、会食用とは思えぬほどに露出しておりまるでキャバ嬢のようなワンピースだ。肩は出ていて素肌の状態。


光寿「やめてくださいっ……」

健太郎「俺たちは結婚するんだからこれくらいするだろう?」

光寿「まだ、婚姻はしてませんっ」

健太郎「後でも先でも一緒だろう。もう、君は俺のものになることは決まっているのだから。それに、借金も援助もしてあげるのだから俺が何したっていいはずだ」


光寿は借金のことを言われ黙る。
借金のことを解決するためにはこの人と結婚するしかないのだと拳を作り握る。


光寿「……わかりました。あなたの、好きにしてください……」

健太郎「そうかそうか、はっはっはっ! では、好きにさせてもらおうか」


ニヤニヤした顔で健太郎は光寿を見る。
光寿は目を逸らすと、外が騒がしくなり仲居の「お待ちください!」という声が聞こえその足音がこの部屋の前で止まった。
健太郎は外を見てくるといい立ち上がる。


男性「失礼するよ」

健太郎「なんなんだ、君たちはっ」


男性が二人【眉目秀麗な二十代男性と眼鏡の男性】は藤浪に答えることはなく中に入ってきて私の前で止まり屈んだ。



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