クールな御曹司は強気な彼女を逃さない
カフェはもうすぐなのに、少し前から渋滞している。
そしてこっちは反対車線だ。

クソ。回ればよかった。

ランチタイムもあってどこもだいぶ賑わいを見せているようだ。

この車じゃ、路肩に寄せられそうにもないな。


どうしようかとハンドルに両手を置き顎を乗せて考えていると、右側の助手席から涼太が


「なぁ。今日なんかイベントでもしてんのか?
いつもこんな混んでたっけ?
ちょっと調べてみるか」


と、携帯をいじり出した。


「あー。なるほどね。これだわ」


携帯の画面をチラッと俺に見せた。
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