こんな雨の中で、立ち止まったまま君は
2章「転がる傘に」




***


 その出会いが正しかったのかなんて

 僕にはわからない


 いったい誰が

 正しい出会い、なんてこと

 考えながら生きているのだろう


 気がつけば僕は

 駆け出していたんだ


 そこにいる、君のところに


 

 あの時

 手を差し伸べていなければ

 こんな想いをせずに済んだのだろうか



 僕は今だってそれが



 わからないんだ――――




***




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