こんな雨の中で、立ち止まったまま君は
an epilogue


________



 希望なんてものは持たないほうがいい。


 俺はずっと、そう思って生きてきた。



 けれど。


 これから先に未来があるのなら、

 戻せない過去を嘆くよりも、前に進んだほうがいい。



 少しでも強い気持ちがあるのなら、

 なにかを信じて、一歩、踏み出したほうがいい。



 形を変えてでも、

 その願いはいつか叶うかもしれないから。



 そう思うことができたのは、あなたと出会えたからです。



 これまでの日々を……、あなたとの思い出を。

 ひとつひとつ、こうして綴りながら気づいたこと、それは――


 俺にはどうしても、あなたが必要だということでした。







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