こんな雨の中で、立ち止まったまま君は
1章「その人はいつも」




***


 あの頃僕は、

 本当に空っぽだった


 何もない日々

 何も起こらない時間

 何も変わらない自分


 流されて

 流されて


 それが普通だと思いながら


 何かを求めることは面倒で

 そんな何かを受け入れることも面倒で


 もっとも、

 求めることそれ自体が、



 意味のないことだと考えていた。



 そう、



 君に出会うまでは――――




***



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