こんな雨の中で、立ち止まったまま君は
4章「近づく距離」




***


 あのとき君が言った言葉を

 僕がきちんと理解していたならば


 君の上に降る止まない雨を

 君が選んで立つ場所を


 変えることができたのだろうか


 少しずつ

 少しずつ


 浸み込んでくる君のことを

 もっと上手に受け止めていたならば―――




***







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