君の心をみせて
そう返した希海の言葉を無視して福原はこっちに寄ってくる。

「何の話してたのー?」

「結良のタイプの話。優しくて面白い人って言うからさ」

「え、それ俺じゃん」

福原は私の方をちらっと見た。

〔面白い〕

この人も面白い、か。

「な、遊ばね?お前ら4人と、俺らの6人で」

急に肩を掴まれた枝野は福原を信じられない、という目で見た。

〔急に何言ってんの!〕

「私は別にいいけど」

礼奈を筆頭に2人も賛成して、流れ的に私も了承した。

「…あ、じゃああとでグループ作っとくから」

福原が私を見て、目を逸らす。

〔確かに感情薄いなぁ〕

私は即座に笑顔を浮かべた。
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