最愛 〜Love means never having to say you're sorry〜
最愛
いつからだろう…?

私は自分が孤独な人間だと気付いていた。

世間では模範的と思われている両親からも、愛されていないような気がしていたが、それでもどうにか信じたくて…。

恋なんてものも知らないまま、寂しさを埋める為、14の誕生日、よく知りもしない男と初めて夜を過ごした。

その理由も馬鹿げたもので、

「誕生日に一人になりたくなかった」

ただそれだけのこと。

その夜、こんなことは別に大したことないと知り、その時だけは相手も自分だけに向き合ってくれることに味をしめた。

翌朝になれば…それどころか、ことが終わってしまえばすぐ、またすぐに赤の他人になるとしても。

それでも構わないと本気で思うような、愚かな不良少女だった。
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