パーフェクトブルー -甘くて眩しいきみの色-

綺麗。


もっと綺麗な色を。


ひたすらに、紙の上で色を混ぜつづけた。


やっていくうちにだんだんと感覚が掴めるようになり、ここにはこの色がいい、この部分だけ明るくしよう。

そんなことばかり思いうかんできて筆が止まらない。


先生の奥さんがお茶を持ってくるころには一枚の絵ができていた


私はとても驚いた。


何をモデルにしたわけでもない、ただ、私がが自由に描いた絵、色、線が。


全てが混ざり合って一枚の絵になった。



「うん、きれいだね」と二階堂先生が褒めてくれる。


先生の言う通り、綺麗だと思った。

夜が明けた空のように見えるその絵は、とてもとても綺麗だった。


地平線の彼方が、私たちが暮らしている世界と混ざり合う。

細波が浜辺に打ち寄せて、静かな世界にただ一人。


なんのしがらみもない世界で、私一人だけがその美しい景色を独り占めしている。


そんな光景が頭の中に浮かんだ。


はじめてだ。


これでいいんだ。


これが、私の絵なんだ。


胸が高鳴って、背筋が伸びた。
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