溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
「沢田なんてどうかな?
とても気のつく優秀な執事だよ」


天堂さんが指名すると後ろに控えていた沢田さんがニコッと笑い一歩前へでる。


「精一杯つとめさせていただきます。なんなりとお申し付けください若葉お嬢様」


「あ、えと……」


せっかくの申し出だからありがたく受けるべきだろうけれど、何も言えなくて俯いた。


「……」


「あ、僕ではやはり駄目ですか」


しょんぼりする沢田さんに申し訳ない気持ちになるけど。


私にはどうしてもそこだけは譲れない思いがあって。


「ごめんなさい、執事は必要ありません」


ガタンと椅子を鳴らして立ち上がり、深く頭を下げる。


「ごちそうさまでした。
今日はこれで失礼します」


「如月さん、待って」


「はい」


走って部屋を出ようとしたら天堂さんに腕をやんわり掴まれた。

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