冴えないモブ先生の正体はS級王子様!?
授業終了を知らせるチャイムの音。

委員長の号令に合わせて、生徒達が義務的に「ありがとうございました」って声を出す。

水瀬先生が出るよりも先に、
私が教室を飛び出した。

階段を駆け降りて、迷わず生徒指導室に飛び込んだ。

たてつけの悪いドアがじれったい。

「アッ…ンン…ハァ…」

「りーり。だめじゃん、勝手に触ったら」

すぐに水瀬先生が入ってきて、内側から鍵をかけた。

私をお姫様抱っこして、後ろに積んである、資料が入ってる段ボール箱の後ろで下ろされる。

「見られたら困るだろ?」

「せんッ…せんせ…も…ムリ…」

「ほんとだ。太ももまで垂れちゃってんじゃん」

「いじわる…」

「あー、リリ。可愛い…かわいいかわいいかわいい…」

「お願いはやく…」

「んー?」

「早くッ…きもちーのちょーだいよ!」

「やば。限界だわ…もっと俺を求めて?」
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