半径3cm未満に(2)

10、助けて。

翌朝。

「あー!恋衣久しぶりじゃん!大丈夫だった?」
「恋衣ちゃん大丈夫ですか?」

「あ、心暖、つむちゃん、おはよ。もう大丈夫だよ。」

私は久しぶりに学校に来ていた。

「本当に一?キツかったらすぐ保健室行きーよ」

「うん。ありがと、心暖。」

「おはよー、みんな。
 あ、日向久しぶりじゃん。体調大丈夫?」

「あ、うん。大丈夫。」

担任の相崎が教室に入って来た。

心暖とつむちゃんはすぐに自分の席につき、私も読書を再開したのだが。

さーっと、足の血の気がさった気がした。

何か、違和感があるような…。

ま、大丈夫か。






ーーこの時、気づけば良かったのに。





ーー保たっておかなければよかったのに。











ーーこの時の私は、のちに大変なことになることとも知らなかった。
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