【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない
「そうなの……?」
黒子先生の声と共に意思が揺らいだ。
わたしはさらに深く頭を下げる。
「お願いします……っ」
すると数秒の逡巡するような間ののち、ため息と共に声が降ってきた。
「仕方ないわね……」
わたしは泣きそうになりながら、再び頭を下げる。
「ありがとうございます……!」
すると密さんがこちらにやってきて、わたしの腰に手を添えた。
「ありがとね、くろちゃん。さ、こっちへ」
「はい……」
密さんに促され、わたしは保健室の中に足を踏み入れた。