俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
危篤状態が続いて、三日後親父は息を引き取った。

あまりにも急な出来事に途方に暮れた。

会社の経営状況は順調かに見えた。

しかし、宇佐美不動産との契約を破棄したことが大きく影響し、更に親父が亡くなったことで撤退する企業も増え、一気に桂木ホテルリゾートは経営が悪化の一途を辿った。

「社長、我が社のメインバンクが撤退したいと言って来ました」

「親父の存在は偉大だったってことか、くそっ、何か方法はないのかよ」

そこへ宇佐美不動産ご令嬢、宇佐美麗子が現れた。

「社長、宇佐美不動産の麗子お嬢様がお見えです」

「忙しいからと断れ」

「どうしてもお話したいと仰っております」

俺はみゆのことがあり、許せない気持ちでいた。

「五分だけ話を聞く、通せ」

「かしこまりました」

麗子は社長室に足を踏み入れた。

「お久しぶりです、廉也様」

「忙しいから手短に頼む」

「私と結婚してください」

俺はお嬢さんの冗談に付き合っている余力は持ち合わせていなかった。

< 95 / 195 >

この作品をシェア

pagetop