相性がいいってホントですか!?-大嫌いな伯爵令息とマッチングした結果-
上手く呼吸できずはふはふと息する私に併せ、じっくりと時間をかけて腰を進め、長い時間をかけて私の最奥をコツリとカイルのモノが突いた。

「ぜ⋯ぶ、挿いった⋯?」
「あぁ、頑張ってくれてありがとな」

ふわりと本当に嬉しそうに告げられる“ありがとう”に胸が熱くなる。
そしてそれと同時にじわりと涙が溢れてきて。

「ちょ、レイラ!?い、嫌だったのか!?抜くか!?」

途端に青ざめ慌てるカイルにそっとしがみつくようにし、彼の胸元に顔を寄せる。

“ありがとう、はこっちのセリフよ⋯”


私が痛がらないように時間をかけてほぐし、挿入時もゆっくり進めて。
私が少しでも辛いと感じた時はいち早く察知し腰を止めて、安心させるように頭を撫でて。

それは“痛みを伴わない”男側にはどれほど辛いものか、流石の私にもわかっていて。

“それなのに、全部私優先で大事にして⋯”

そしてトドメのありがとう、だ。
こんなの嬉しくないはずない訳で。


ーー⋯私は大事にされている。
自然とそう実感し、暖かい気持ちが胸から溢れそうになる。

“これが好きって気持ちかしら”
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