皆の推しメン(ズ)を私も好きになりました

違和感だらけの空間



高額療養費医療制度…申請の手続き…

保証人代行サービス…入院のしおり…


自宅のアパートで貰った書類に目を通して、自分が出来る所を把握していく。
とりあえずここまでが私に出来ることかな。

そして今までお父さんがいて出来なかった家の掃除を、夜のファミレスのバイト時間までこれでもかと綺麗にしていく。

携帯って凄い!
掃除の方法沢山書いてあって楽しい!

敷きっぱなしの布団の下から出てくる、いつの新聞やらつぶれたティッシュのゴミやら大量の埃やら、こんな所で寝ていたのかとゾッとする。



先ずは綺麗にする!
とにかく掃除だ!!!

人には言えない、いつかけたのかもわからない掃除機、黒ずんだ床を雑巾がけ。
トイレとシャワーの無いお風呂場の掃除。そして換気をしないでカビキラーを使用して死にかける。

親子で入院は洒落にならん。と、一人突っ込みをしながら片付いていく部屋を見て更に燃える。


捨てる捨てる捨てる

とにかくゴミを捨てる



無我夢中で掃除をしていてあっという間にバイト時間までもう少し。
綺麗な部屋ではないが、片付けられた家の中を見て物凄い達成感で少し満足していると。





黒川君のLINEがいつの間にか入っていた。


---------
大丈夫か?
バイト行くのか?
---------

---------
大丈夫。行くよ。
---------

---------
飯は?食った?
---------

---------
バイト時間だから
食べてない。
終わったら食べる。
---------

---------
後で差し入れするわ。
---------



ご飯差し入れなんて気が利く!!

正直空腹のせいなのか、顔を見る喜びよりご飯の方が嬉しかったと正直に話したら、黒川君は怒るかな。



< 130 / 168 >

この作品をシェア

pagetop