世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「え…、と…………」

「……」


……………………言ってない。

言葉にしたいこと、何1つ言葉に出来てないのに……

ーーギュッ…

「…っ」

布団を掴んでいた手が、いつの間にか大きな温もりに包み込まれていた。

「こうか…?」

そう言って、もう1度。
立ち上がろうとした椅子に腰を下ろしてくれた。

「なんで…………」

なんで分かったの…。

こうして欲しい、って…

「……図々しい奴だからな」

照れたようにそっぽを向いて、「なんとなく」と付け加えた結星くん。

その横顔は、見とれないでいる方が難しいと思う。

「ほら。いい加減寝ろ」

「うん…っ」

***

目が覚めた時。

そばにいたはずの結星くんはいなかった。

手のひらからは、すっかり結星くんの温もりは立ち去っていて、ちょっと寂しい気持ちになったけど……

【かけたきゃかけてこい】

代わりに、そんなゴツゴツした字が書き殴られたメモが握らされていて、誰も居ない保健室で「うんっ!!」と頷いた。
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