のーどくたーのーらいふ[短編]
凛「...点滴しないとダメってこと?」














蓮「そうだ」














凛「やだ、」














蓮「昔から言っているだろ














薬はお前の味方だと。














お前を苦しめるものではないと」














凛「...」














蓮「それとも俺が信用できないか?」














凛「違うよっ、そんなこと」














蓮「だったら大丈夫だろ?」














先輩は点滴を手に取って凛に見せた














蓮「これはアセリオという薬だ」














そう説明して薬の辞典で調べて見せる














蓮「睡眠薬でも不安薬でもない














ただの痛み止めだ、安心しろ」














凛「ただの痛み止め...」














蓮「そうだ、できるか?」














先輩の言葉にゆっくりと頷く凛














蓮「偉いな、お嬢」














そう凛を褒めると俺にヘルプを頼んだ














蓮「お嬢のこと抱きしめてあげてくれ」














そう言って点滴の準備をする














「凛、おいで。」














凛「うん」














不安そうな顔をしている凛を














優しく抱きしめて頭をなでる














「そしたら先輩のほう向いて」














そう声をかけて














凛を俺の足の間に座らせる














そして後ろから凛のことを抱きしめた














蓮「ふっ(笑)」














「先輩、なに笑ってるんですか」














蓮「小笠原も成長したなと思って」














「なんですか、それ(笑)」














蓮「じゃあ、点滴するからな」














その言葉で凛の体に力が入る














「凛、大丈夫だから力抜いて」














凛「やだ、離して」














そう言って、逃げようと暴れ出す凛














蓮「お嬢」














凛「せんせ」














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