君のことがずっと好きだった・・・今度こそ君を守る
「廉ー。お前余裕なさすぎ。そこまで一気に距離縮めなくてもいいだろ。咲ちゃんは色々あったんだしさ。」
ポテトを食べながら、大地は言う。

「そうかもしれないけど、あそこまで避けなくてもよくないか。俺、避けられるようなことした覚えないけど。それに雰囲気違いすぎて、分からなかったわ。」

咲は事件の前までは活発な女の子だった。だが、事件後から暗くなっていた。廉は咲の雰囲気が違いすぎるため、学校ですれ違ったりしても気付かなかったのだ。

「そうかもしれないけど、咲ちゃんにだって色々あるんだろうからね。」

「あいつ絶対俺と同じ高校なこと気付いてたよな。なんで何も言ってくれねーんだよ。」

「まあ、廉のこと知らない生徒はいないだろうから、おそらく知ってただろうね。お前が咲ちゃん気にいってることは俺がよく分かってる。だからこその意見だ。一気に距離縮めるな。咲ちゃんのペースに合わせてやれ。」

「気にいってるわけじゃない。心配してるだけ。だけど、咲のペースに合わせてたら、永遠に近づけない気がする。」

「好きなことは認めないんか。せっかく長い恋心拗らせてる親友を助けてやろうと思ったのに、好きじゃないなら、協力してやんねー。」

「おい大地ごめんって。正直、昔みたいな気持ちがあるわけじゃない。さすがに月日が経ってるしな。だけど、気にはなってる。」

「そかそか。正直でよろしい。じゃあ協力してやるわ。今日真由ちゃんとも連絡先交換しといたし。」

「はっ?お前いつの間に。」

「廉のためだよー。」

「かわいかったから、連絡先知りたかっただけだろが。」

「聡にとられる前に対応しとかないと。」

「お前やばいわ。」
廉はあきれた。
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