君のことがずっと好きだった・・・今度こそ君を守る
学校
2学期が始まった。付き合ってることは2組とも公にはしないことにしており、前と変わらぬ日々を過ごしていた。
休みの日は2人で出かけたり、4人で食事をしたりと、勉強の合間を縫って楽しんでいた。

「真由、昨日の写真どういうこと?」

「えっ写真てなに?」
クラスの女の子に真由が声をかけられる。

「知らないの?SNSにあがってたよ。真由と山本(咲)さんと大地さんと廉さんが4人で食事してるのと真由と大地さんが山本さんと廉さんが手繋いでる写真。真由全然サッカー部の人達に興味なさそうだったじゃん。どういうこと?」

「山本さんも話してよ。」

2人は驚く。きっと4人の姿を見た人が勝手に写真を撮ってSNSに投稿したのだろう。どうしたら良いかわからず、2人は俯く。

「まさか、付き合ってるわけじゃないよね。」
問い詰められて返答に困っていると・・・。

「真由ー」
「咲ー」

大地と廉が1年の教室にやってきた。
2人は少し前にSNSに写真があがってるのを知り、やってきたのだ。

「俺たち付き合ってるよ。」
大地が真由の頭に手を置いて言う。

「きゃーーーー」
教室中に悲鳴が響く。

「俺が好きな幼なじみって咲のことだから。俺は咲と付き合ってる。それが何?」

廉は先程真由たちに詰め寄った女の子に冷たい目線で聞く。

「いえ、なんでもありません。」
廉のいつもの優しい感じではないため、クラスメイトはおびえる。

「そう。ならいいや。俺が好きなのは咲だから、咲に何かしたら許さないからね。」

そう言って咲の手を引き、教室を出た。
大地と真由も続いた。
教室はシーンと静まりかえった。
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