My Sweet Time

〜変化1〜

翌日の学校。私は香美海に声を掛けられた。

「よぉ。久しぶりだな大原。」

「なんで香美海が公立高校に?私立高校行ってると思ってたわ。それに地域も違うし、、、」

「まぁまぁそこは探るな。わかったか?」

「はぁい」

よりによって席替えで香美海が隣、遠藤が後ろになってしまった。初恋の人と今好きな人が近くにいるとかきついなぁ。

「よ。大原。これからもよろしくな!席近くなったのも何かの縁だしよ。」

「うん!よろしくね遠藤!」

そうにこにこと遠藤と話していると香美海が遠藤をジロッと睨んでいた。まるで嫉妬しているみたいに。そんなはずないけれど。
だって彼は小3の時、好きな子はいないって言ってたから。小4以降に出来たら知らないけど。聞いてみようかな?

「ねぇねぇ香美海!香美海ってさ、好きな子おるん?」

「...いるけど。」

最初の謎の間は何?!それはそうと、好きな子いるんだ。まぁ思春期の男子だもんね。
いるんだなあ。ま、私もいるしな。色々考えていると、香美海が話しかけてきた。

「なあ大原。俺ん家の専属メイドにならないか?」

いきなり何を言い出すんだろう。なんでメイドに、、、?

「なんで?私じゃなくても他にいくらだって、、、」

「そういう問題じゃねぇんだよ!ったく、とにかく、俺ん家の専属メイドになれ!」

え?命令形なんですか?そこまでして私にメイドになってもらう価値無いような気がするけれど。そう思っていると。

「あれ?大原と香美海じゃねぇか?何してんの?」

「えーと誰だっけ?遠藤だっけ?お前には関係ねぇだろ!」

「本当に?俺、悪いとは思ってたけど盗み聞き、しちゃったんだよね。メイドがどうとかこうとか。香美海じゃなくって、俺のメイドになってもいいよ?俺は香美海と違って、強制はしないけどね☆」

え?え?待って?頭が追いつかない。つまり、初恋相手と好きな人のどっちのメイドになるか?ってこと?そんなの選べないよ、、、
そして、香美海が口を開いた。

「遠藤、何張り合おうとしてるんだ?お前メイドとか雇える立場なのか?」

「あぁ。そうだけど?俺は、遠藤商会の息子だけど?」

あ、そうだった。遠藤も香美海も御曹司なんだった。でも遠藤はメイドを雇ってないので有名だった気がするんだけど...。
香美海は驚いていた。え?あの遠藤商会?みたいな。遠藤商会と香美海グループは同じぐらい有名な大企業なのだ。

「...じゃあ、大原。お前は俺と遠藤のどっちのメイドになりたいんだ?」

え。。。どっちのメイドにもなりたいよ、、、でも今の私の気持ちを尊重して、、、いや。いいこと思いついた。

「んー。どっちのメイドも一回ずつやってみて、良かった方にしようかな。」

これならいいんじゃない?案の定。

「あーまあ俺はいいけど?遠藤は?」

「俺も大丈夫。じゃあ今日はどっちのメイドになる?」

そうきたか、、、じゃあ。

「最初は香美海にしようかな。」

二人「了解」
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