魅惑の絶対君主
立場逆転






──あれから数週間。


相楽さんとの関係は相変わらず。

学校生活も相変わらず。

平穏な毎日を送っていた。



いや、オークションに向けてほぼ毎日体を仕込まれているんだから、平穏というには語弊があるかもしれないけど。


わたしの日常としてはそれが“普通”になってきた、今日この頃……──。



相楽さんも相変わらず仕事に忙しくしている。

朝わたしを学校に送って仕事。

夕方わたしを迎えに行って、マンションに下ろしてからまた仕事。


夜の9時ごろいったん家に帰ってきて、お風呂に入って、それから体の訓練をして。


その後にまた仕事に出ていく日があることを、わたしは知っている。


夜中に相楽さんがベッドから出ていく気配を感じて目が覚めるんだ。


気を遣わせないように寝たふりをしてるけど、週に1.2回の頻度だったのが、最近は2.3回に増えている。


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