御曹司は高嶺の花に愛を刻む
そして、ホテルについた途端に夢中になって抱き合った。

抱き合った所で、彼の何を知りたかったのかわからないけど、完全に飲み込まれた。


合間に、陽平は自分を知ってほしいのか、私をもっと知りたいのか、ただのピロトークなのか、ちょいちょい話をした。

最初の少し冷たいような印象とはだいぶ違って、優しい目をして、楽しそうに話を良く聞く。

腕枕をしている方の手でいつの間に解けてしまった髪を、スルスルと指を通しながらくだらない話をする。

その手からも、陽平の優しさが伝わって来るような気がした。

私の警報はついに壊れて、私もすっかり素のまま接していた。

そして、陽平はどこでスイッチが入るのかわからないけど、またすぐ熱く求めてきた。

結局朝まで、ヘトヘトになるまで抱き合った。



ふふっ。
陽平。

楽しかったね。
また会いたいね。
心の中で、陽平に伝えた。

こういう時、運命の相手だったらまたどこかで会うのかなー

なんて思いながら、そのままソファーで眠ってしまったのだった。
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