御曹司は高嶺の花に愛を刻む
結婚相手か、、。
だよな。
そろそろな。

そして、ふと菜由の顔が頭に浮かぶ。

菜由、、。

どうしてるかな。
元気でやってんのか?

身体の相性は、抜群に良かった。

あんなに、貪るように女を抱いた事なんてこれまでなかったよな。

それに、朝の2人の自然体なやりとり。
ずいぶん昔から、知り合いだったかのように思うくらい。

だから、連絡先なんて当たり前に交換したと思い込んで。
気づきもしなかった。

あの日、初めて会ったという事を完全に忘れていた。

最初こそ、お互い挑発するような言い方をして。
バカだよな。

抱き合ってる最中も、朝起きてからも、そんな意地みたいなもんは、すっかり飛んでいた。

菜由の、飾らない性格や態度がそうさせたんだろうな。

ククク。


菜由を思い出すとザワザワ胸騒ぎがする。



まだ俺の中の何かが、
"逃すな"
と言っている。

気がする。

あの時みたいに。

賭けには勝ったのに。





また、会いたい。
会えるなら。
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