私は甘すぎる溺愛から逃れる方法を知らない
「玲乃、俺のこと心配で見に来てくれたの?」

「ちがっ……!」

「確かに待つつもりだったけど、こんなに早い時間から待たないよ」

本当に待つつもりだったんだ……。

ここははっきり断らないと。

「あの!待たれても困ります!私、亮弥さんのこと好きじゃありません」

「知ってるよ。だから、アピールしようとしてるところ。それに電話はかけてくれなかったのに、心配で公園を確認しに来てくれたんでしょ?」

「それは、本当に待たれると困るからです!」

「あはは、優しいね。じゃあ、こうしようか。今度、辛いのに薬を飲めないことがあったら電話して。俺に頼って欲しい」

「絶対、またキスするつもりじゃないですか!」

「好きな人には触れたいけど、一番は玲乃が辛いのに一人で震えてるのが嫌なだけ」

何故か、その言葉を話す亮弥さんの目は真剣だった。


「本当に困ってるんでしょ?なら、俺に甘えればいい」


「っ!一人で大丈夫です……!それに、亮弥さんの気持ちに応えられないのに頼りたい時だけ頼るのは、私が嫌です」


「真面目だね、玲乃は。だから、もっと甘やかしたくなるのかな?」

その瞬間、亮弥さんが私の手を掴んだ。
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