恋の病に、堕ちてゆく。
その後、すぐに警察が来て先生の引き渡しが行われた。私は先生に刺激を与えるからと、見送りはさせてもらえなかった。

お父さんとも電話で会話ができた。青波の言うことは全て真実だと認め、謝ってくれた。お母さんのことはすぐに目を覚ますから心配しなくても大丈夫だと教えてくれた。


「スーパーで買ったもの慌ててたから家の外に落としちゃったんだけど、警察の人が拾ってくれたよー玉子は割れてたけどラッキー!」


私はもう部屋に閉じ込められることもなく、自由にリビングにも来られるようになった。


四季が嬉しそうに、ビニール袋を掲げてキッチンに立った。


「四季さんは、本当に大学生?」

「うん、そうだよ。ちなみに、青波と大我はーー」

「俺たちは、警備会社でボディーガードをやっている」

青波が教えてくれた。

ボディーガードなんだ。だからお父さんは私の誘拐という名の警護を頼んだんだね。

最初は脅されて怖かったけれど、水族館にも連れて行ってもらった。私を守るため悪者になってくれていたんだね。
< 198 / 261 >

この作品をシェア

pagetop