病弱プリンセス 〜ギャップ萌え男子は溺愛中。〜
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※この回で「、」や「…」が多いのはわざとです。誤字 ではないです!

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ん、んーっ。

やっちゃった……。

玄関で、倒れちゃった…。
しかも床で寝てたってこと…ドアも、開けっぱなしだし…。

急がないと……。

でもまだ身体が、熱くてだるい。

目を、開けて立ち上がらないと…。

「ん、うぅー。」

あれ?

床にしては、地面が柔らかくてふかふか…。
しかも玄関じゃ、ない。

もしかしてお布団?気づかない間に自分で移動した…?

……いや、そんな体力もないはず、だし…。

じゃあ誰が助けてくれた?

あの場にいたのは、隣の部屋の黒羽さんだけ…。

ほんとに黒羽さん…!?

「……起きたのか。」

黒羽さん、いたんだ!見えなかった。

助けてくれたのに失礼だけど、少し怖いなと思いながら黒羽さんの顔を見た。

黒羽さんの目…。

いつもすれ違ったりする時は冷たくてぶっきらぼうな視線なのに…どこか今は優しい気がする。

少し心配しているような、年下の妹とか弟とかに向けるような、優しい目。

「あ……は、い。ありがとうございます…!」

「……起きたならもう戻る。じゃあ。」

ま、まだお礼…して、ない。

「待って、ください。お礼が……。」

「そんな状態なんだからお礼はいい。」

「ふぇ。」

《バタン。ピッ、ガチャ》

あ、行っちゃった。お礼できなかった……。

黒羽さん、怖いって思ったけど、優しいとこもあるんだぁ…。

やっぱり噂だけで判断なんてしちゃいけないな……。

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