辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
エルがレシピを作った料理は王族にも気に入られていて、王宮騎士団で提供する料理も考案させてもらった。
「しかし、三百人分って、何をふるまうんです? 下ごしらえだけでも大変でしょう」
「スープにするから大丈夫! 騎士団の皆だけじゃなくて、ジェナとベティも手伝ってくれるしね」
 エルの背後に漂っているフライパンのジェナ、ジェナに乗っている包丁のベティには、精霊が宿っている。
 ジェナは火がなくても、最高の火加減で食材を焼ける。ベティも、エルが望んだ大きさにどんな食材でも切り分けられる。二人の力を借りれば、大量の下ごしらえだって難しくない。
「大きなお鍋で作ったスープを、皆に飲んでもらうの。すっごく美味しいスープにする!」
 この時エルの頭の中にあったのは、前世で行われていた料理イベントだった。
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