辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~ 2
「その予定。昼過ぎには、王都に着くわよ、ロドリゴ様」
 昼過ぎ、と聞いてエルは目を瞬かせた。
 辺境伯領から王都までは、エルを連れてだと片道五日ほどかかる。これは、エルのペースに合わせているからだ。
 馬だけを使い、大急ぎで戻ってくると半分ほどに短縮できるらしいけれど、馬車に乗っていると、そこまでの速度で移動するのは難しい。
 だが、ネーネの魔術を使えば、朝出発して昼過ぎには王都に到着できる。それって、すごいことなのではないだろうか。
「ほら、乗って」
「はーい」
 ラースに抱き上げられ、よいしょと馬車に乗せられる。ロドリゴが乗り込み、兄達も続けて乗り込んできた。
「ロドリゴ様、僕も王都行きなんですね」
「王都が恋しいだろ?」
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