辺境伯様と白い結婚~敵国の王女のはずが旦那様の甘やかしが止まりません~

成長期


 「旦那様!」

 「……テオドール様…………お、お仕事は……」


 「今日は早めにあがれたから、お昼は君と食べようと思って帰ってきたんだ。厨房にいるって聞いて来てみたら、皆で楽しそうにしているから声をかけようか迷ったんだけど……私も仲間に入れてほしいな」


 まさかこんなに早く帰ってくるなんて…………夜にお出ししようと思っていたけど、今出してしまおうかしら。


 「まぁまぁ、なんてグッドタイミング!では奥様、焼き立てを食べていただいたら、いかがです?」

 「ロザリア様、それがいいと思います!」


 グリンゴールもエリーナも顔を輝かせて勧めてくる。二人とも私と同じ事を考えていたのね。


 「じゃあ、そうしようかしら……」

 「うんうん、旦那様!たった今、奥様がお作りになったパンを焼いているところなんです~お昼はそれにいたしましょう!」

 「ロザリアがパンを作ったの?……それは楽しみだな~」
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