少女たちの秘密
⭐︎井の頭公園の秘密⭐︎

一人の女子高校生が、吉祥寺の街を歩いていた
街が次第に暗くなってゆく

「何してるの?」

「いえ別に」

「あのう、お姉さん。僕、今一人で、東京の事とか今一よく分からなくて」

「…」

「そう…あっ僕、マクドナルドの割引券持っているの。一緒に…」

「何年生?」

「えっ?」

「高校何年生?」

「えっいや中学生だけど」

「…フっ」

「ちょっと待ってよ。僕、桐朋中学の二年生。東京の事よく分からないっていうのは、嘘。そんなに大人に見える?」

「中学生! ふふ悪いけど、笑っちゃう。中学生が堂々とナンパ。しかも桐朋中? あそこ優秀でしょ? 笑える。家に帰って勉強でも…」

「帰りたく無い」

「面倒くさい」

「そう? 面倒くさくなんか無いよ。お金だって有る程度持ってる。別になんて、冷たいよね。」

「あはは。」

「笑ったね。」

「別にとか言って、大した意味じゃないし」

「本当? じゃあ」

「家に帰っておうちの人と、学校の先生に何も言わなければ、お姉さんが、遊んであげる」

「やったーうふふ」

「あっそれに、マクドナルド以外ね。太りたくないから」

「OK」

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