愛し、愛され、放さない
「玲蘭、大好きだよ……!
ありがとう、こんな僕を受け入れてくれて……!」

ソファに並んで座り、玲蘭を抱き締める百合。
玲蘭も百合に身体を預けた。

そして向き直り、玲蘭の頬を包み込んだ。
百合の綺麗な顔が近づいて、口唇が重なる。

チュッ!チュッ!と啄んで、深くなっていく。

「ん…ぁ…ふはぁ…百、合…く……」
「ん…玲蘭…好きだよ…」

口唇をなぞって微笑み、頬や首に百合のキスが落ちる。

「ん…」
「玲蘭、今日はこのまま…抱かせてね……!」

そして「ベッド行こうね」と言って、抱き上げた。

寝室に向かい、優しく玲蘭を下ろす。
組み敷いて、玲蘭の口唇にキスを落とした。

玲蘭の服を脱がしながら、身体にキスを落としていく。

そして繋がると、百合はこれ以上ない程の幸福感に包まれた。


やっと………

本当の意味で、玲蘭を手に入れることができた。

これでもう二度と、玲蘭を失う心配をしなくて済む。


あぁ、幸せだ……!


「玲蘭、絶対に…!放さないからね……!」



何度も果てて、ぐったりとして眠っている玲蘭を腕枕して頭を撫でている百合。

その表情は、とても穏やかだ。

「………」

少しずつ、百合の表情が変わっていく―――――

「……………フッ…!!」

突如、噴き出した。

そして…………

「フフフ…ハハハーーーーッ!!!」

堪えきれないという風に笑い出した。


「ほんっと……玲蘭も克広も、バカだなぁ〜(笑)
死ぬわけないじゃん!
玲蘭を置いて死なないよ?
死ぬなら、玲蘭と一緒に死ぬし。
まぁでも、克広にバレたのは結果的に良かったかな。
玲蘭を、完全に僕のモノに出来たし!」

クスクス笑いながら、心の内を吐き出した。

  


安心したように、玲蘭を抱き締めて眠りにつく百合。


すると……
ゆっくり玲蘭が、目を開けた。

「………………
………バカのは、百合くんだよ……」


ポツリと呟き、百合の口唇に自身の口唇を押し当てるように重ねた。





「………………でもいいよ…
ずっと、一生……騙されてあげる……!
………………
その代わり……百合くんも、放さないからね………!」

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