愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
第六章 義姉の逆襲
その日は母も一緒にドレス選びに来ていた。

「どう、ですか?」

ひと目見た途端、気に入ったドレスを着せてもらう。
ドレスショップはマタニティドレス専門のところを宣利さんが探してきてくれていたので安心だ。
それにフルオーダーは時間的に厳しいが、セミオーダーしてくれるという。

「凄く綺麗だ!」

ソファーから立ってきた宣利さんが、口付けを落としてくる。

「だから!
人前でキス禁止ですって!」

少し熱い顔で彼の胸を押した。
周囲のスタッフが気まずそうに目を逸らしていていたたまれない。

「そう?
可愛い花琳にはいくらキスしてもしたりないけど」

しかし注意した端から彼がキスしてくる。
思いを通じ合わせてからというもの、スキンシップが過剰になって困っている。
これも、反動というヤツなんだろうか……?

「お母さん。
どう思う?」

「あっ、うん。
いいんじゃない?」

声をかけると母は慌てて返事をしてきたが、どうも今日はおかしい。
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