【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

「焼き芋2つください」

「はーい、ありがとうございます~!」

 お目当ては焼き芋だもん。
 レイちゃんは、私をチラッと見る。
 私は気付かないふりしてお財布からお金を出す。

 ここ、最新レジとかじゃない普通のコンビニだから。

「400円でーす、ちょうどお預かりしまぁーす」

 それ以上のやり取りはない。
 だって、恋敵かもしれないし仲良くなんかしたくないもの。

「ありがとう~ございましたぁ~~!」
 
 私って嫌な子?
 あったか~い焼き芋を持って店外へ出る。
 つい家まで待ちきれなくて、紙袋の封を開けた。
 可愛い焼き芋ご対面!

「あ、月ちゃん」
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