キスから始まる音がする。


 蓮樹はポカンとした後、はぁーーーーーーと深い溜息をつきながらその場に座り込んだ。

 あ、蓮樹やっぱり顔が真っ赤だ。


「なんだそれ……」

「いやすまない、一応妹のために教室でするのはどうかと思ってな」

「いや俺がすまん……」


 多分だけど蓮樹、穴があったら入りたいって思ってそう。


「それにしても意外だな。待雪さんと木宮が付き合っていたとは」

「あ、いやその」

「大丈夫だ、他の奴らには言わない」


 なんか柳楽くんに勘違いされちゃった……。


「それじゃあ待雪さん、悪いが妹の漫画だけ早めに返してもらえると助かる」

「あ、うん、明日持って行くね」

「ありがとう。それじゃあ」


 そう言って柳楽くんは帰って行った。


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