秘密のバイトの行く末は…愛され彼女!?【完】
「深夜に自宅で“先生”をさせられては俺が過労死する」
「はい…?」

厳しい表情で何を言っているのだろう、先生は…

「ここへ来るまでに分かったことは、奥田が住み込みのバイトを先週始めたこと。それだけだ。高校だけは卒業したいとか希望を言う前に、住み込みバイトの理由を説明しろ。バイトだけでもうちは校則違反なのに、住み込みって?保護者とか住所変更とか…どうなってる?」

おっしゃることは、ごもっともです。でも足も限界です、先生…

「ちゃんと説明するなら、ソファーに座っていい」
「はい…説明します…」

説明するしかないシチュエーションだよね?だったら、足は救いだしたい。

「ん、ここ」

先生が隣をポンポンとするので、私は少し痺れた足に気をつけてゆっくりと立ち上がると、ローテーブルの右側を通ってソファーに腰掛けるはずだった…

「ぅわ…っ…」

ボスッ…

体重を支えられなかった膨張した(気のする)足をガクッと崩した私は、顔から先生に突っ込んだ。

「ナイスキャッチ、俺」

淡々と言われると余計に恥ずかしい。

「このまま聞く」

ハァ…?私を体ごと受け止めた先生は、背中をトントンして話を促す。おかしい…おかしいんだけど、先生のテリトリーで、絶体絶命の弱みを握られている私が拒否出来るワケがなかった。
< 3 / 43 >

この作品をシェア

pagetop