病んだ心をつまびいて
「新山、くん……どうして……」
こんなときになってようやく絞り出た声は震えていた。
だって、ありえない。
普通の男子高校生が持っていていいものじゃない。
私を守る大きな壁が、おもむろに振り返る。
「もしおまえに拒絶されら、使おうとおもってた」
全身に怖気がめぐる。
使う……って、私に?
「はは、強烈だね……新山クン」
秋道さんが楽しげに言った。
呼吸がうまくできない。
こんなにおぞましい空間なのに、新山くんも秋道さんも笑っていて
同じ目をしている……。
底のない真っ黒な目。