病んだ心をつまびいて



薄暗い体育倉庫の裏に下ろされると、くちびるに噛みつかれた。


性急なキス。
なんの心の準備もできていなかった私は、されるがまま溺れていく。



「ん、んんっ、っふぁ」



息継ぎは侵入を許す合図となり、熱い舌に飲みこまれてしまう。



後頭部に添えられた手がときおり髪を梳く。



腰を引きよせられ、新山くんの昂りをわざとらしく押しあてられた。




苦しい、まって、いろんな意味で死んでしまう!!



ほんとに食べられちゃうかと思うほど、野性的に情熱をぶつけられた。




「はぁっ、に、やまく、だめ」




ようやく解放されたかとおもえば、今度は顔中にやわらかいキスを降らされて大変。




「っ、……かわいいことばっか言いやがって。これでまだ俺にオトモダチ続けさせるとか、信じらんねぇ……」

「やめ、ぁ、う」


「……俺の」

「ん、ぅ……」


「平石は俺のだ」

「とまって、新山くん、ぅっ」


「俺のなのに……あいつのせいで、あいつがいるから、平石のすべてが手に入らない」





獰猛な感情が燃えたぎる2つの目に、四肢を拘束されるような錯覚に陥る。



< 218 / 283 >

この作品をシェア

pagetop