那智くんがメガネを外したら

桜が舞う季節





「うい!おはよう、クラス一緒だったよ」




「花蓮!!!おはよー!!ほんと!?
花蓮いるなら3年間安心だね〜」




真っ黒の長くて綺麗な髪をなびかせて小走りしてくる
この子は幼なじみの関野花蓮





元々親同士仲が良くて生まれた時から姉妹のように育てられてきたのに、落ち着いていて美人なクールビューティーって言葉が似合う花蓮と私は見た目も中身も全く違う





そんな花蓮に対して私は、生まれつき色素の薄い茶色の髪を肩にギリギリつかない程度に切りそろえたボブヘア
決して花蓮のような大人っぽい顔つきでもなく、まあ私に似合う言葉は平々凡々
親や友達からは「ういの取り柄はその明るさだよ」と言われるほどには騒がしい、らしい






そんなこんなで西宮うい、今日から晴れて高校生です!!









今日から通うこの光仙高校は県内トップレベルの学力と毎年多くの部活をインターハイに送り出すという文武両道校。に加えて盛大な学校行事が有名な学校








私の学力じゃ絶対に無理、と言われていたけど花蓮が光仙高を受けると聞いていたし、自信が持てない自分を変えて青春を謳歌したいがために死に物狂いで勉強を頑張ってなんとか合格。





ぱぱとままは「うちの娘も捨てたもんじゃない!」
と合格発表の日は家の中がお祭り状態だった(笑)










実はね、この高校を受けたもう一つの理由があって


ある男の子に会いたいんだ
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